FRBの金利政策

レンジ10.30.2008

昨日ロンドン時間ではアジア勢、ロシア勢から大量のユーロ売りの利食いがでて1.32台が天井となりました。

またイタリア、ギリシャ国債の暴落を引き金にユーロの下げが加速しました。

また資産売却を加速しているAIGのがらみのドル買いのリパトリエーションも出ていた模様です。

米国の7-9月期のの実質GDPは前年比-0.3%と予想の-0.5%よりは強い数字でしたがマイナス成長であることはかわりがありません。

10-12月期のマイナス成長も予想され、さらなる利下げが予想されています。

サンフランシスコ連銀のイエレン総裁は、米景気が弱いままならゼロ近辺まで引き下げる可能性があるとコメントしています。

金利先物市場では12月16日のFOMCでのFF金利引下げの織り込みは、0.25%が57%、0.5%が43%となっています。

日銀の政策決定会合は、通常12時前後に発表されるがなにかあればずれ込むこともあります。

0.25%の利下げ、超過準備に対する金利の付与、CP購入等のオペレーションの効果向上策も期待されています。

利下げがない場合は、やはり株価にマイナス、為替も円高方向に振れる可能性があります。

ユーロ円10.30.2008

チャートはユーロ円の4時間足です。

やはり141.73から113.31の61.8%戻しの131付近は一旦天井になりました。

10月10日の安値の132.21とこの131付近がやはり重要なレジスタンスなっています。

当面120円台をサポートされていることから、23.6%戻しの120付近61.8%戻しの131というレンジ内の動きを想定しています。

ドルのばら撒きとドル価値の下落

2008

FOMCは予想通り50BP引き下げでFFレートを1.0%としました。

金利市場では12月16日に25BPの利下げを88%、50BPの利下げを12%織り込んでいます。

日本との金利差は現在0.5%、日銀がもし25BP利下げしても12月のFOMCしだいでは金利差は0.5-0.25%の金利差となります。

この金利差の縮小が昨日のユーロドルと、オーストラリアドルなどの上昇につながっています。

またFEDはブラジル、メキシコ、韓国、シンガポールの書く中央銀行と300億ドルを供給するスワップ協定を結びました。

これにより米国は金融緩和とともに、世界中にドルを供給する仕組みが加速し、そのことはドルの下落に拍車をかける可能性もあります。

いままでは円が最低金利の通貨で円キャリートレードが行われましたが、ドルがすでに低金利通貨となり、ドルキャリートレードという事態になるかもしれません。

また昨晩は月末がらみのフローがかなりでたようで、ドルスイス等で50億ドル近い売り(ファンド等の解約、あるいは米株売りスイスに資金を戻す動き、たとえば中東の資金などスイスを通じて各国に投資するため、投資を引き上げるときはスイスに戻るケースもあります)、アジア勢、ロシア勢の強烈なユーロ買いが出た模様です。

2008

チャートはユーロ円の4時間足です。

10月14日の高値141.73から10月27日の安値113.61の61.8%が131で、いまのところキャップされています。

10月10日の安値132.21と141.73のレンジの後下落しています

当面131-132のレジスタンス(といってももうすでにそのレベルですが)が有効となりここがトップになるのか、あるいはここを抜けると100%戻しの141レベルまで戻すのか重要なレベルとなります。

ショート勢の巻き戻し

レンジ10.28.2008

さまざまな要因があると思いますが、昨晩は株、為替ともに大幅上昇となりました。

・緊急G7声明で、協調介入なしとネガティブな部分に反応したおととい、日銀単独介入は可能とポジティブな部分に反応した昨日

・日経の7000円割れからの反発

・東京午後の介入騒動からドル円、クロス円の上昇

・ニューヨーク市場朝方米系ヘッジファンドのクロス円、ドル円の大量の買い(おそらくショートポジションの利食い)

・米株式の上昇

・ニューヨーク午後に日銀利下げ検討のニュースでドル円、クロス円の上昇

これらが昨日時系列で起こったことです。

各国政府、日本政府の対策を一応好感し、月末を前にして(本日はスポ末といい、スポット為替の受け渡し月内最終日)ショート勢の巻き戻しがでたというところでしょうか。

ショート勢の買戻しが出たということは、目先今週までの(特に先週金曜日)のドル円、クロス円の大幅な下げで目先売らなければならない玉は出尽くしたのかもしれません。(あくまで目先であり、すべて売り切ったわけではないでしょう)

eurjpy 10.28.2008

昨日は日銀は利下げを温存するのではないか、ユーロ円の戻りは123までと書きましたが、どちらも予想を外れる展開となりました(日銀はまだわかりませんが)

チャートはユーロ円の4時間足です。

9月の下げは147まで下げた後156円台まで反発、10月は132まで下げ141台まで反発。

そして今回113円台まで下落した後127円台まで反発しています。

9月以降いずれも反発した後はしばらくレンジになりました。

今回120円台に定着できれば120-130のレンジがしばらく続くのではないでしょうか

ヘッジファンドのユーロ円の買い

2008

ユーロ円は昨日書いたように113円台が何とかサポートされました。

ニューヨークアーリーバードで、米系のヘッジファンドがユーロ円とポンド円を大量に買ったためにポンド円は149円台、ユーロ円も119円台まで上昇してきています。

チャートはユーロ円の4時間足です。

10月24日の127.31から安値の113.61の50%戻しが、先ほどとまった120.40付近にあります。

短期的にここがレジスタンスとなっています。

ここを抜ければ61.8%が122.00、ここを抜けると123円台付近までの戻りが期待できると思います。

G7声明と日銀の行動

レンジ10.27.2008

昨日G7は『我々は、強固かつ安定した国際金融システムが我々の共通の利益を再確認する。我々は、最近の為替相場における縁の過度の変動ならびにそれが経済及び金融の安定に対して悪影響を与え得ることを懸念している。我々は引き続き為替市場を良く注視し、適切に協力する』としました。

しかしこれにより直ちに協調介入が行われわけではなく、フランスのラガルト財務省は『G7が円売り協調介入を実施する計画はない、日本が単独介入を実施する可能性があるという認識で日本の方針を支持した』と述べました。

ユーロ円はかつて90円割れもあり、欧州諸国とすれば115円近辺はさほどユーロ安ではないという認識なのでしょう。

しかしこれで協調介入はなくても日銀の単独介入のお墨付きはえたので、この後の日銀の介入の可能性は注意する必要があると思います。

しかしマーケットの状況から考えると日銀の単独介入ではその規模にもよりますが、相場の方向を変える事は難しく、せいぜいスピード調整の域をでないものになるでしょう。

しかし株価の下落と円高が連鎖する中、この動きがさらに加速する状況になれば日銀の単独介入の可能性はかなり高まると思われます。

また日銀はいまのところ更なる景気後退や、金融セクターが危機に瀕した場合に備えて利下げを温存しており、それ以外の措置により流動性供給と、企業金融をサポートする方針をとっています。

早ければ31日の金融政策会合で超過準備に金利を導入するとともに、企業の発行するCP(コマーシャル・ペーパー)の買取を検討する見込みと報じられています。

超過準備に0.1-0.25%の金利をつけた場合、このレベルが短期金利市場の下限となり、市中銀行が日銀に準備預金を積むことをほどこすとともに、日銀に集まった資金を資金調達が困難な銀行に供給する仕組みが補強されます。

また日本銀行がCPの買取により資金を供給することにより、市中に資金が供給される道がひらかれます。

政策催促相場

金曜日のレンジ

レンジ10.24.2008

先週のレンジ

週間レンジ10.20-10.24.2008

金曜日は暴力的なマーケットとなり、オージー円も史上最安値をつけました。

今週はFRBによるCP(コマーシャルペーパー)の買い入れが始まり、29日のFOMCでは最低25BPの利下げが実施される見込みで、50BPの可能性も残しています。

また不良債権買取計画の詳細が決まるかどうかなど、政策サイドの実施をマーケットは督促しています。

日本サイドの政策としては、効果が限定的な日本の単独為替介入、また日銀の利下げが考えられますが、いずれも効果、実施の可能性ともに低いものと思われます。

また株安→円高の流れの中で、政府が銀行保有株買取の早期再開に日銀も加われば、株安に一定の歯止めがかかるのではないかと思われます。

27 no2

チャートはユーロ円の週足です。

2000年10月に88.87の最安値をつけた後

1、96.50がレジスタンスになり2000年11月にうわ抜け後113.85まで上昇

2、113.85-99.87のレンジを形成した後2000年12月に上抜け119.80まで上昇

3、119.80-115.00のレンジ形成後、安値を更新することなく上昇

これが2000年末のユーロ円が最安値をつけた後の動きです。

このようにみると金曜日の安値の113.76でとまったのが、一応チャート上のポイント

113.00-113.50を意識したものであったことがわかります。

最近のボラティリティの高いマーケットでピンポイントでサポート、レジスタンス予測することは難しいと思いますが、一応この113付近をサポートとし、反転した可能性もあります。

ここを抜けた場合は節目の100円、あるいは史上最安値をつけた後のレジスタンスである95-96がターゲットになってきます。

世界システムの変動 1

金曜日のIMFに関する記事に関して多くのコメントをいただいたので、もう少し書いてみたいと思います。

まず木曜日に流れたIMFの1兆ドルのスキームの噂と、ダイヤモンドオンラインにかかれたものが同じものかどうかわかりませんし、この日本の提案の詳細も今のところわかりません。(真偽のほども含めて)

ただ何らかの動きがあるのは確かなようです。

まず事実関係から確認してみたいと思います。

日中韓とアセアンの会合で、アジア諸国の危機時に外貨を融通しあうチェンマイ・イニシアチブの拠出金の引き上げと政策協調を進めることを確認しました。

チェンマイ・イニシアティブというのはアジア通貨危機の再発を防ぐために、アセアンと日中韓で通貨スワップを利用した資金融通の枠組みです。

ある国で資金流出が起こり、通貨安になった場合のドル売り自国通貨買いの介入資金の提供を通貨スワップの仕組みを通じて行います。

またこの通貨スワップの仕組みそのものが、その国一国の外貨準備超えて介入資金を手当てできるという通貨投機に対する押さえにもなる効果があります。

このチャンマイ・イニシアティブ設立の過程には、アジア通貨危機で日本が中心の仕組みが米国の反対で葬られました(米国はアジアのプレゼンスを弱めたくない)

その後IMFがタイ、韓国、インドネシアなどに融資を行いましたが、その方法が緊縮財政で途上国に苦痛を与え、韓国では財閥解体、銀行がほとんど外資の手中に落ち、きわめてIMFの政策は人気がなく、いまでもIMFアレルギーはアジア諸国に強く残っています。

このためチェンマイ・イニシアティブでは中国も賛成に回り、このようなシステムをアジアの中から構築することが可能となりました。

IMFはアイスランドに対する21億ドルの緊急融資は暫定合意したようです。

アジア欧州会議でのIMFの役割強化も確認されました。

またIMFはパキスタン、ベラルーシから融資の要請を受け、ハンガリーへの支援も検討中とのことです。

さてIMFに対するアジア諸国のアレルギーが、日本が役割果たす上でポイントになります。

まずIMF/世界銀行体制は、1944年に取り決められた米国を中心にした欧州との第二次大戦後の世界体制の枠組みです。

やはり西洋中心であり(IMF総裁は欧州から、世銀総裁は米国から総裁を出します)また20世紀のシステムでもあり、アジアを中心に新興国が力をつけてきた21世紀の体制には合わなくなってきています。

1989年にベルリンの壁が崩れ東西冷戦が終了し、米国一極の世界の動きが始まりました。

米国はここでいい気になり1990年代は経済戦争で日本を弱体化させ、政治的にも米国1国で強引に物事を進めた結果、中東で躓き、今回サブプライムでおお転びしてしまいました。

1990年から続いた米国一極構造はこれで一旦終了し、米国の力は相対的に低下することになるでしょう。

少なくとも金融の世界では圧倒的な力を誇ったウォール街投資銀行ビジネスは衰退するでしょう。

それでは米国の極に対抗するユーロを持つ欧州はどうでしょうか。

やはり域内のアイスランド、ハンガリーの救援もままならずユーロ自体がドルに対する第二の基軸通貨という幻想も剥げ落ちてしまいました。

この幻想の剥落が現状の激しいユーロ売りにつながっています。

相対的に傷の浅い日本(株価や円高により傷口が広がる可能性もありますが)、中国、アジア諸国、インド、ブラジル、そして産油国と、とにかくマネーを持っている諸国の力が今後上昇し、米欧に対す第三極の影響力が大きく上昇することは間違いありません。

この10年、金融の力で景気が良かったのは米英豪ニュージーランドのアングロサクソン諸国であり経常赤字の国々です。

高い金利や有利な金融商品、上昇する株価で海外から資金を集め赤字を補いなおかつ好況を謳歌してきました。

そして資金を供給して来たのは、日本、中国などの貿易黒字国、産油国、欧州諸国です。

米国に物を売り貿易黒字を米国の金融商品を通じて米国に還流させてきたシステムは一概に悪いとはいえませんが、度を越した米国人の消費体質と行き過ぎた金融への傾斜が限界点に達し、今回暴落が起こっています。

IMFを通じた新興国救済策

レンジ10.23.2008

昨晩のロンドン時間はユーロ円の売り、新興国の売りで始まりましたが、ニューヨーク時間に入り流れが変わりました。

ファンド勢がランド、ブラジルレアル、メキシコなどの新興国通貨を買い始めました。

その時間はIMFが1兆ドルの新興国救済策を行うとの噂が流れ、その噂がユーロ円等を押し上げました。

またダイヤモンドオンラインに詳しい事情が書かれています。

1990年代の湾岸戦争のとき自衛隊の海外派兵のできない日本は、国際貢献のために戦費として約90億ドルを拠出しましたが、当事国のクエートからも諸外国からも感謝されませんでした。

また1998年のアジア危機のときは日本のお金で、アジア版の安定化システムを構築しようとしましたが米国と中国につぶされました。

しかし今回三菱UFJグループがモルガン・スタンレーへ出資した90億ドルは、大変感謝され、しかも三菱自身に大きな利益を落とす可能性もあります。

あそこで三菱が投資を引き上げていれば、モルスタも生き残れたかどうかわからず、今頃主要国の金融システムはまだがたついていたかもしれません。

とりあえずあの日を境に主要国の金融システムは落ち着き、新興国の混乱が継続しています。

さて1944年のプレストン・ウッズ体制が長く続いていましたが、それは言い換えれば米国が基軸通貨のドルと国際金融システムを牛耳る状態が60年以上続いているということです。

今回の危機はその米国1国では、というよりG7だけでも危機が乗り切れないということを露呈しました。

日本のバブル以降、円の国際化に失敗した日本は国際金融市場での地位は低下の一途をたどっていましたが、今回米国をはじめ諸外国がこけてくれたために日本に大きな、多分100年に一度のチャンスがめぐってきました。

相対的に金融危機の傷が浅い日本が、国際貢献をするとともに円の地位を押し上げるチャンスが目の前にあります。

三菱UFJは民間ですが、あれが第一弾とすれば、今回IMFに日本が外貨準備を利用した新興国救済のための新融資制度は第二段となります。

中国とともにというところが少し気になりますが、日本のプレゼンスをあげるには大きな効果があるのではないでしょうか。

それとともに円の国際化を促進する仕組みもあればなお良いと思うのですが。

新興市場の動揺

レンジ10.22.2008

昨日も新興国の動揺がマーケットを支配しました。

アジア時間でユーロドルの1.3000のブレーク、ユーロ円の下げが加速しました。

・ハンガリーは通貨防衛のため3%の利上げを行いましたが、ハンガリーフォリンとの下落を食い止めることはできませんでした

・新興市場に投資していたファンド等の投売りが加速、ランド、ブラジル、メキシコ、アジア通貨の下落が加速

・金、原油価格の下落、カナダドルの下落

米ドルの短期金利の落ち着きは、世界の金融システムの中心にいる各国の主要銀行は先週を境に救われたことを意味します。

しかしバブルで資金が大量に流入した新興国の資産の整理がいま起こっているのが、この新興国の資産、通貨の下落に現れています。

ブラジルレアル10.22.2008

ボベスパ10.22.2008

チャートはブラジルレアルと株式指数のボベスパです。

ブラジルレアルは8月までは1ドル=1.6レアルで推移していましたが、9月以降ドル高レアル安が進み、10月に入り2.4以上まで上昇しました。

一時2.05付近までレアル高が進みましたが、昨日は2.25付近から2.37付近までレアル安が進みました。

一方ボベスパは最高値の73920から昨日は35069まで下落。

昨日は10.18%の下落となりました。

ドル買いの原因

レンジ10.21.2008

昨日は強烈なドル買い、円買いになりました。

ロンドンの銀行間市場ドル金利は低下し、先進国の状況は落ち着きつつありますが、新興国などにきな臭い動きが続いています。

このことがドル買いにつながっている可能性もあります。

昨日市場でテーマになった事柄を検証してみたいと思います。

1、中国のCITICパシフィックがオプション取引で20億ドルの損失

2、ロシアルーブル切り下げの噂

3、リーマン・ブラザースのCDSの清算のためのドル需要

4、米国株の下落

5、アルゼンチンの年金基金(300億ドル)の国営化、アルゼンチンは債務返済のスケジュールが迫っており来年も140億ドルの調達が必要ですが、現在の状況では難しく、年金基金のドルを実質的に没収したようです。

これによりアルゼンチンの政府債の利回りは4%以上上昇、エマージング市場のドル建て債券も急落しています。

先進国の主要銀行間でのドル不足は徐々に解消しつつありますが、それ以下の金融機関でのドル不足、相場での損失、企業、新興国のドルの需要などが現れたのが昨日のユーロドルでのドル買いの原因です。

相場がどこまでドル高に進むかは別として、このドル資金不足の流れは当面継続するでしょう。

eurjpy 10.22.2008

チャートはユーロ円の月足です。

2000年10月の史上最安値88.87から7月の高値169.95の50%戻しの129.30付近の手前まで下落してきました。

ここを抜けてくると次のターゲットは61.8%の120付近です。

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